国際数学オリンピックとは?学歴に関係がある?
国際数学オリンピックとは、1959年にルーマニアにて第1回大会が開催された歴史のある数学の大会です。
大会の参加資格は、「コンテスト当日20歳未満で大学教育を受けていないもの」とされています。日本人参加者をみると多くの人は16歳~18歳の高校生です。それもそのはず、同じ問題を小学生から高校生までが一斉に取り掛かるので、より経験を積んだ高校生の方が圧倒的に有利といった状況です。
それにもかかわらず、小学校6年生で成績優秀者に選ばれ、中学3年生のとき国内大会で銅メダルを獲得してオリンピックに出場したという華々しい成績の人もいます。メキシコ大会で、満点の成績で金メダルを獲っており、この方は東大理科Ⅰ類に入学されました。
小学校低学年のときから教育テレビで朝放送されている高校生の数学の番組を見ていたというほど、小さい頃から数学について興味があり、得意だったそう。
数学オリンピックの参加者として出られるだけでも、すごい成績で、学歴にもプラスに働くでしょう。
日本人の数学オリンピックでの成績は?
令和2年の文部科学省発表で、
「第61回国際数学オリンピック」に参加した生徒が、全員メダルを獲得した 受賞状況:銀メダル5名、銅メダル1名 (上記6名が文部科学大臣表彰を受賞する。)
と発表されています。
参加したのは105か国で616 名。その中の入賞ということでかなりの難問を潜り抜けて獲得した賞だと思います……!
文部科学省では、国際的な科学技術コンテストにおいて、特に優秀な成績をおさめた人に対して文部科学大臣表彰等を行っているので、大会で受賞した生徒さんは国からも表彰もされ、とても貴重な体験をされたでしょう。
ちなみに、2019年度のイギリス大会でも、112か国・地域から621名の生徒が参加した中で、日本は金メダル2名、銀メダル2名、銅メダル2名受賞、国別順位13位という華々しい成績でした。
国際数学オリンピックってどんなもの?
小学生から参加の可能性がある数学オリンピック。我が子にも可能性があるのか?と興味が出てきましたでしょうか?では、実際の大会について少し詳しくみてみましょう。
国際数学オリンピックは、世界各国・地域の数学的才能に恵まれた若者を見出し、その才能を伸ばすチャンスを与えること、また世界中の数学好きの若者や教育関係者であるリーダーたちが互いに国際交流を深めることを目的として開催されています。
大会自体はどうものかというと、1日4時間半、各3問の筆記試験を2日間に渡り取組むといった内容。その問題の得点合計で競い、成績優秀者にメダルが与えられます。
表彰は、1~3位という3名ではなく、金メダルは参加者の約12分の1、銀メダルは約12分の2、銅メダルは約12分の3が受賞します。
2020年は、ロシアで行われ第61回目。日本は、1990年から参加を開始し、毎年6名、選ばれた生徒たちが派遣されていて、2020年度は31回目の参加にだそうです。
小さい頃から勉強していることのメリット
冒頭でご紹介した、メキシコ大会で優勝し東大へ通っている人は、塾に通わず、数学オリンピックで知り合った仲間や大学で知り合った仲間と一緒に、数学専門書を読み込んで討論したり発表したりするセミナー形式の学習会を続けているとのこと。
何かを受け身で学習し続けたのではなく、自らの興味が自らを動かした結果だと言えますよね。
ただ、そんなに強い興味をもってなにかに取り組むというのはなかなか出来ないものです。そのため、幼少期には、子供自身が楽しいと思えるものを見つけるお手伝いとして、なにか習い事をさせてあげるというのが親ができることではないでしょうか。
3歳からの算数は早すぎる?年齢にあった算数への関わり方では、未就学児の算数へのアプローチなどを書きましたが、小さい頃から数字や算数、数学にかかわっていると普段から身近なものになっているので、大きくなって苦手意識が出てくる前に取り掛かれるといったメリットがありますよ!