近代の教育方法「STEAM教育」ってなに?日本でも必須?

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世界で重要視されてきているSTEAM教育。日本ではまだこの言葉自体を聞きなれていない人が多いかと思います。

STEAM教育は「スティームきょういく」と読まれており、 Science(科学)、 Technology(技術)、 Engineering(工学)、Mathematics(数学)を統合的に学習する教育手法のことです。

また、近しいものとしてSTEM教育「ステムきょういく」があります。この違いはArt(芸術・教養)があるかないかです。STEM教育がはじめに生まれ、あとからArtが追加されSTEAM教育となりました。

今回は、これらの教育手法についてお話したいと思います。

STEAM教育とは

STEAM教育とはいったいどのような内容の学習方法なのでしょうか?

生徒に対し、数学的・科学的な基礎を育成しながら、生徒自体が批判的に考えられるように促します。身に着けた技術や工学を工夫して使い、想像的・創造的なアプローチで現実社会に存在する問題に向き合うように指導することがSTEAM教育です。

具体的な指導手法としては、デザインを学び、そのルールを活用したり、いちから何かを生み出すような創造力が必要となる問題を解決させることが挙げられます。

もう少し端的に表現すると、「基礎的な理数教育に、イマジネーションを生み出す教育をプラスした教育理念」です。

AIは論理的な思考を得意としますが、クリエイティブな分野は実行できません。いまのところは人間にしかできない分野と言われています。つまり、STEAM教育はAIやロボットが実行できないことを補う意味合いもあるのです。

STEAM教育はどうして必要なのか?

日常生活で身近に感じるほど、毎日テクノロジーは進化しています。AI化やロボット化が進み、無人飲食店が増えたり、問い合わせサービスでは人が対応せずにチャットボットが対応したり……。そうしたテクノロジーの進化に伴い、今後働くようになる子どもたちは変化を上回る新しい変化を起こせるような力が求められているのです。

いままでの応用では新しい変化は生み出せず、創造力を使った新しいアプローチが必要になります。そこで重視されているのがSTEAM教育です。

STEAM教育が世界で注目されるようになったきっかけは、アメリカのオバマ前大統領の2011年の一般教書演説です。その演説中、オバマ前大統領は『コンピューター・サイエンスは国の未来のために必要である』と述べています。『コンピューターやスマートフォン、ゲームで遊ぶだけでなく、プログラミングを実践してみて創造力のある活動を』と訴えていたことが世界中で賛同され、STEAM教育がさらに普及しました。

日本でSTEAM教育は進んでいるのか?

日本でのSTEAM教育はどうでしょうか。一般的に広く知られていませんが、令和元年、文部科学省が「新学習指導要領の趣旨の実現とSTEAM教育について」を発表しています。下記が一部抜粋です。

国は、幅広い分野で新しい価値を提供できる人材を養成することができるよう、初等中等教育段階においては、STEAM教育(Science, Technology, Engineering, Art, Mathematics等の各教科での学習を実社会での問題発見・解決にいかしていくための教科横断的な教育)を推進するため、「総合的な学習の時間」や「総合的な探究の時間」、「理数探究」等における問題発見・解決的な学習活動の充実を図る。

https://www.mext.go.jp/content/1421972_2.pdf

日本では、「科学・技術分野の経済的成長や革新・創造に特化した人材育成」と「STEAM分野が複雑に関係する現代社会に生きる市民の育成」を目標としてこうした方針がたてられています。

冒頭でお話したように、STEM教育とSTEAM教育の違いは、Art(芸術・教養)があるかないかです。文部科学省が示す方針にそって教育を進めるためには、STEAM教育のAの範囲を芸術・文化・経済・法律・生活・政治を含めた、広い範囲として捉えることが重要とされています。

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具体的な学習例では、ワークショップを実行し、コミュニケーションを取りながら一つの課題をクリアにさせたり、車輪の仕組みを調べるといった試行錯誤でヒントを探しながら進んでいく課題を解いたりといった内容があげられます。(東京大学大学院情報学環/生産技術研究所 教授発表レポートより)

最後に

STEAM教育についてイメージがつきましたでしょうか。新しい教育概念のため、ひとことに表すことが難しく、既存の教育手法の様々なメリットを取り込んで作られている概念だといえます。

AI化、ロボット化が進む現代ではまさに必須の教育手法ですね。いかにもお勉強!というイメージがなく、図を書いて考えたり、チームで話し合って答えを探したりと、子供たちにとっては面白いものかもしれません。ぜひ、取り入れて見てください。

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